床下で漏水発生 給湯管のピンホール
1階にお住まいの入居者様から
「水道の検針の方から、先月、水を多く使いましたか?使っていないなら漏水の可能性があるかもしれません、と言われたんです。そんなに使った覚えがないんで調べてほしいんですけど?」
と連絡を頂きました。
直ぐに現場に行き、入居者様のお話をお聞きし、水周りを調べさせて頂きましたが、見える範囲で漏水している様子はありませんでした。
再度、注意深く観察していると、浴室からかすかに「シュー」という音が聞こえます。
給湯管にピンホール(針の先くらいの小さな穴)があいている可能性が高まってきました。
いったん部屋を出て、基礎の換気口から床下を覗いてみると、中が濡れています。
給湯管の保温テープから水滴がポタリ、ポタリと滴り落ちているのが目視で確認できました。
給湯機のバルブを閉めると「シュー」という音は止みます。
どうやら給湯管のどこかに不具合があり、そこから漏水している可能性が高そうです。
おそらくピンホールがあいているのでしょう。
しかし給湯管には保温テープが巻かれており、箇所が特定できません。
漏水している場所はユニットバスの真下付近。ユニットバスの床を開口するわけにはいきませんし、台所の床に点検口を造り潜って作業するにも、床下はかなり浅く作業は困難です。
また給湯管が銅管であり、築年数も20年を超えていることから、仮に今回、漏水箇所を特定し、その部分を補修したとしても、違う箇所から漏水する可能性は十分考えられます。
そうなるとさらに費用がかかってしまいます。だからといって既存の給湯管を全て交換するのも大変です。給湯管はコンクリートの中を通って、室内に入っていますので、管を全て交換となるとコンクリートをはつらなければなりません。

給湯管がコンクリートの地中に埋まってしまっている。
そこで現状を家主様にご報告、極力費用を抑える方法として既存の給湯管はそのままにし、新規に給湯管を露出で引き直す案をご提案致しましたところ、ご了承頂き、早速、工事にかかりました。

新規の給湯管。浴室につながっています。

外から給湯管を入れ、ユニットバス内に接続。

こちらは台所に向かう新規の給湯管です。

床下を通り、台所まで伸び、流しの給湯管に接続しています。
工事完了後、水道局に漏水の申請をし、入居者様の水道使用量を正常値に訂正。
念の為、翌月、翌々月と水道の使用量も通常通りに戻った事を確認し漏水工事完了となりました。