足立区【健康保険任意継続制度】

※本記事記載の保険料等は参考の値です。正確な数値については管轄の役場・協会等に必ずお問い合わせ下さい。

健康保険任意継続制度とは

転職や退職、雇用時間の変化などにより健康保険の被保険者の資格を喪失した場合、一定条件のもとに個人で継続して加入できる制度です。

例えば、健康保険(協会けんぽ、組合健保等)に加入していた人が仕事を退職し、「自営業を営むことにした」「無職になった」等の場合、通常、国民健康保険に加入することになりますが、本人が希望し、条件を満たせば在職中の健康保険に継続して加入することができるのです。

これを健康保険任意継続制度(以下、任意継続制度)といいます。

 

任意継続制度を利用する理由は

任意継続制度を利用する第一の理由は、国民健康保険よりも保険料が安上がりになる可能性があるからです。

具体例

算出する保険料は参考の値です。正確な金額は管轄の役所等にご確認ください。

足立区在住の場合

本人 35歳(協会けんぽ加入) 前年の年収500万円 退職時標準月額報酬416,000円 

妻 34歳 専業主婦(本人の扶養家族)

長男 10歳(本人の扶養家族)

任意継続制度の場合
  • 任意継続制度の場合、退職時の標準月額報酬で算出する。
  • 標準月額報酬の上限は28万円である。(例 月額報酬が50万円でも28万円とみなされる)
  • 扶養家族の保険料はかからない。

平成28年9月分の保険料額表をもとに算出 

退職時の標準月額報酬が416,000円だが、標準報酬月額の上限は28万円の為、保険料は月27,888円。(参照:協会けんぽ 東京都の保険料額表

27,888円×12ヵ月=334,656円

よって、本人の年間保険料は334,656円になります。

妻と長男は収入がありませんので、扶養家族となり、健康保険料はかかりません。

 

国民健康保険の場合
  • 国民健康保険の保険料は前年の収入をもとに算出する
  • 扶養家族も保険料がかかる

(計算式は下に記載)

本人の年間保険料は324,144円

妻と長男の年間保険料は92,400円(扶養家族であっても健康保険料がかかる)

324,144円+92,400円=416,544円(世帯の年間保険料)

よって、このケースの場合は、「任意継続制度を利用した方が年間81,888円安くなる」という事になります。

計算式は以下の通り(読み飛ばして頂いてOK)

本人の保険料

5,000,000円×80%-540,000円=3,460,000円(給与所得)

3,460,000円-330,000円(基礎控除)=3,130,000円(保険料算定基礎額)

(ア)医療分

3,130,000円×6.86%+35,400=250,118円

(イ)後期高齢者支援金分

3,130,000円×2.02%+10,800=74,026円

(ウ)介護分

40歳未満の為、無し。

(ア)+(イ)=324,144円(本人の年間保険料)

妻と子の保険料

妻、子とも収入ないため、均等割保険料のみ計算する。

(ア)医療分

35,400×2人=70,800

(イ)支援金分

10,800×2人=21,600

(ア)+(イ)=92,400円(妻、子の年間保険料)

以上より、世帯の合計年間保険料は

324,144円+92,400円=416,544円

 

なぜ保険料が安くなったのか

今回のケースで保険料が安くなった理由は、扶養家族の保険料がかからなかった為です。

つまり扶養家族のいない単身世帯であったなら、国民健康保険に加入した方が保険料は安かったという事ですね。

 

年収800万円だとどうなるか

収入の設定を【前年の年収800万円 退職時標準月額報酬666,000円】に変更し、その他の条件は同じとします。

任意継続制度の場合

退職時の標準月額報酬が666,000円だが、標準月額報酬の上限は28万円の為

27,888円×12ヵ月=334,656円(年間保険料)※扶養家族の保険料は無し

つまり保険料は【前年の年収500万円 標準月額報酬416,000円】の場合と同じになります。

国民健康保険の場合

642,096円(世帯の年間保険料)※式は割愛

 

任意継続制度の方が年間30万円以上、保険料が安くなるのです。

このように昨年の収入が多い程、納めるべき健康保険料に差が出てくる可能性があるのです。

この差が任意継続制度のメリットといえるでしょう。

 

制度を利用するには

任意継続制度を利用するには条件があります。

(1)資格喪失日の前日までに「継続して2ヶ月以上の被保険者期間」があること。

(2)資格喪失日から「20日以内」に申請すること。(20日目が営業日でない場合は翌営業日まで)

 

  ※ 申請については、自宅住所地を管轄する全国健康保険協会の都道府県支部で行います。

全国健康保険協会より引用

資格喪失とは退職だけでなく、雇用形態や勤務時間などの変更により社会保険の加入要件を満たさなくなった場合などもあります。

上の条件を満たした方が、2年間だけ継続して健康保険に加入することができます。

その2年間は原則、健康保険料は変わりません。

 

任意継続制度の留意点

2年間は「再就職し健康保険に加入」等以外の理由で資格喪失できない(辞められない)。
  • 例えば、「妻が働き始め、勤務先で健康保険に加入し、その扶養に入った方が保険料が抑えられるな」となっても資格喪失できない。
  • 例えば、退職2年目「昨年は無収入だったから国民健康保険の保険料の方が安くなった、国保に切り替えたいな」となっても資格喪失できない。
今まで勤務先が負担していた健康保険料をも負担しなければならない。(保険料が倍になる)
  • 勤務先で健康保険に加入していた際の健康保険料は労使折半、つまり勤務先が健康保険料を半分負担していたのです。しかし、退職等により資格喪失し、任意継続制度を利用した場合は、今まで勤務先が負担していた分まで自己で負担しなければなりません。つまり、単純に保険料が倍になるという事です。
資格喪失の理由によっては国民健康保険の方が保険料を抑えられることがある。(倒産・解雇は注意)
  • 非自発的失業者の国民健康保険料軽減制度

    倒産・解雇・雇止めなどにより離職せざるを得ない場合(特定受給資格者・特定理由離職者)、届け出をすることで国民健康保険料が軽減される制度です。この制度に該当すると、離職の翌日からその翌年度末までの間、国民健康保険料について前年所得の給与所得を100分の30として算定され、任意継続保険よりも国民健康保険に加入した方が保険料の負担が低くなる場合があります。

健康保険料を納付しないと、納付期限の翌日に資格喪失となる。(未納したら即資格喪失)
  • 前納制度(1年分・半年分)がありますので、うっかりしそうな場合はまとめて支払うのも良いでしょう。保険料も若干割引になります。
  • 自己都合(配偶者の扶養に入りたい・国民健康保険に切り替えたい)で資格喪失はできませんが、保険料を支払わなければ資格喪失となります。

 

関連情報

雇用保険の基本手当(失業保険)に関する記事

国民年金保険料の減免に関する記事

 

問合せ先

全国健康保険協会ホームページ

 

全国健康保険協会 東京支部

〒164-8540
  東京都中野区中野4-10-2 中野セントラルパークサウス7階
  全国健康保険協会 東京支部 

電話 03-6853-6111

 

足立区役所

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